2008年09月29日

Google Chromeを使ってみた

犬猫の話のようですが、9年も長生きしたパソコンが逝ってしまわれましたので、パソコンを新調し、色々と使えるようになりました(笑)。
で、Google Chromeを使ってみて感心したのは、そのシンプルさです。

実のところ、FireFoxは多分最高のブラウザですし、その他OperaだってIEを超えているといって良いでしょう。

しかし、シェアはなかなか広がりません。なので、余程革新的なものを出さない限りはGoogleが新しいブラウザを作ったところで、FirefoxやOperaを使うようなユーザーが乗り換えるだけに留まることでしょう。

シャアを広げようと思えば、IEしか使わないような人、FirefoxやOperaを勧められて使ってみても、よく分からないし、IEで別に不便はなかったんだからIEでいいや、という人たちを取り込まないと、FirefoxやOperaと同じようにマイナーなブラウザになるだけなのは予測がつくところです。

また、考えてみれば、機能でFirefoxに敵うことはほぼ不可能です。Firefoxの機能拡張はカンブリア紀やビックバンに例えることが出来るような凄い充実ぶりですので、Firefoxに正面からぶつかる訳には行きません。
なので、あのように質の良いシンプルさを求めるしかないと言えばそうなのかもしれません。

ただ、Googleはこれからアドオン(機能拡張)を作ってゆくらしいので、そう考えてみるとやり方が上手いです。
あのようにシンプルなもので、使ってみたユーザーにこれなら使いこなせるかもしれないし、IEより早い!と思わせておいて、更なる機能は余裕のできた人がダウンロードして使うとなれば、IEユーザーに乗り換えをさせやすいでしょう。

実のところ、Firefoxの大きな弱点は素体(アドオン抜きの状態)での魅力のなさでした。勿論アドオンこそがFirefoxの魅力の訳ですが、あれは調べて使う気がある人にしか通用しません。なので、ごく普通のコンピューターのことなどよく分かりません、という人たちに魅力的だと思われたければ、とりあえず素の状態で「これは良い!」と思われなければならなかったのです。Google Chromeはそこのところを一応上手く突いています。


ただし、Chromeは絶賛されるほどの状態ではないでしょう。なぜなら、現時点においてはあまり新しいものがないからです。

タブの一つ一つが独立し、一つがクラッシュしても切り捨てて使えるというChromeの売りとなっている仕組みは素晴らしいですが、あまり使っていて実感できる能力ではないように思います。少なくとも私が使っていたFirefox2ではクラッシュなど殆ど無かったので、理論的には素晴らしいという感想しか持てません。

その早いと言われるレンダリング(描写)速度も、多少弄ったFirefox3やOpera、Geckoエンジン使用時に世界最速を謳うLunascape、いや一番早いのはウチだとベータ版のレンダリングプログラムを配り始めたWindows版Safari(そんなものがありました)などと比べると特別早いとは感じません。使ってみてどれが速いかはよく分かりません。というかどれも早いです(笑)。

ただ、勿論IEユーザーが速いと思ってくれれば、IEのシェアが大きいだけに、とりあえずそれでも良いと言えば良いのでしょう。


画面的の見た目としてはメニューバーを廃していますが、これは実のところIE7も本当はやりたかったようで、一応混乱を招かないようにかデフォルトでは残してありますが、消しても大丈夫なようタブバーの右端に簡易メニューが置いてあります。

また、最初のよく使うサイトが表示されるという画面はOperaで有名なものです。自動で登録されるというのは新しいですが、基本的にパクリです。

思い切ったことをしたなと思ったのは、「お気に入り」のサイドバーと、やっとIE7からIEが取り付けた検索フォームを廃し、アドレスバーと統合したことです。
Chromeを使ったことのない人は驚くでしょうが、Chromeでは「お気に入り」はサイドに出ないのです。

ではどうなっているかと言いますと、かなり便利なのに使う人が少ないと言われるリンクバーに全てが委ねられました。「お気に入り」、もしくは「ブックマーク」は全てあそこに登録することになります。

あんなところに全部入らないと言う人もいらっしゃるでしょうが、心配は不要です。なぜなら、あそこにはフォルダも入り、また、そのフォルダの中にフォルダを作ることも出来るからです。別にChromeに乗り換えなくても、今使っているブラウザをそうやって使えば、結構使いやすいと思います(多少の工夫は必要ですが)。

検索フォームの廃止は、思い切ってはいますが、実のところIE6でもアドレスバーに単語を入れればMSNでの検索になっていたはずですし、Firefoxでは何とGoogleの検索になってました(私はアドレスバーはYahoo!の検索につないでいましたが)。なので、元々ゆくゆくはそうなる運命だったのかもしれません。

ちなみに、それではURLを検索する時どうするの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご心配はいりません。プルダウンで直下に「http://○△□をGoogleで検索」と出るようになっています。

ただ、検索エンジンの切り替えは、アドレスフォーム上で右クリックをし、項目を呼び出しますので、従来のように2クリックでという訳には行きません。なので頻繁に切り替えたい人には不評かもしれませんが、恐らくアドオンで検索フォームが出てくることでしょう。

あと珍しいけれども他でもあるらしいのは、シークレットモードです。
つまり、履歴やクッキーをパソコンに残さずネットサーフィンする機能です。オプションから専用ウィンドウを呼び出して使えます。そのウィンドウには左上に、
Googleのスパイ
こういうマークが表示されます。共用のパソコンでユーザー登録を分けていない人には、ちょうど良いのではないでしょうか。

また、Googleのブラウザ担当の人は、どこかの忍者の人達のような気質があるようで、

シークレットモード画像
などと遊んでいます。忍者vsスパイといったところでしょうか。でもそもそもの資金力が違うんですが。(笑)


あと実は個人的に引いた点がありました。何とChromeには「貼り付けて移動」というOperaからのパクリに加えて、「貼り付けて検索」があるのです。(笑)

これはOperaにある「貼り付けて移動」を見たプログラムに精通した人物が、Firefoxのアドオン「Paste and Go」をそのパクリで作ったのですが、「貼り付けて検索」は確かその際応用で作られた機能のはずです。

つまり、Chromeは、元々はOperaからのほぼパクリとは言え、素人の作った機能をパクッて使っていることになります。(笑)

ちなみにどちらもとても便利です(笑)。Firefoxでは現在「Paste and Go2」がFirefox3に未対応なので結構羨ましいです。
(ちなみに、Operaでは現在検索バーでも「貼り付けて移動」と出るようになってます)


一か所だけ私が全然詰めてないなと思ったのは、履歴を閉じた順に見ることができる欄がないということです。IE7にもないようですが、Firefoxではずっと普通についてます。というかアイコンクリックですぐ閉じたタブを復活させることができます。ChromeやIEだと開いた順にしか履歴が出ないので、ずっと以前に開いたタブを間違って閉じると分からなくなってしまいます。これは私的にはかなりマズい点です。


Sleipnirを作っているフェンリルという会社があるのですが、そこでは「Grani」というタブブラウザも作っています。IE7が出た今、どういう位置づけなのかは分かりませんが、以前は一応Sleipnirだとややこしすぎると感じる、タブブラウザの初心者向けのブラウザということになっていました。

Googleがそのように意図するかはともかく、ChromeはそのGraniのような脱IEの初心者向けブラウザになるのではないでしょうか。Graniは初心者向けとは言え、マウスジェスチャーまで実装した意外と使えるブラウザのようなので、中級者まで使えます。Chromeもアドオンで機能拡張がなされるので中級者まで使えるでしょう。しかし、より高機能を求めれば、一度IEから乗り換えた経験をもつだけに、多くの人がいつかはFirefoxに乗り換えることになるのではないでしょうか。


GoogleではChromeのアドオンについて語るに際し、「GoogleのアドオンはFirefoxよりも安定性を重視する」などと言っていますが、これは事実上負け惜しみでしょう。そこまで言われるほどのFirefoxの酷いアドオンは聞かないですし(唯一「TabMix」が出来る前のあるタブ系アドオンが不安定だったと聞いてますが)、また、素人が多く参加するFirefoxに対し、専門のスタッフがアドオンを作れば、安定したものを作るのが一応当たり前です。

Googleは以前Firefoxの開発に協力していましたし、現在も実は協力関係が続いています。なのでChromeがGraniのような乗り換えの第一歩的なブラウザになったとしても、もしかしたら一応納得なのかもしれません。

ちなみに、OS自体もそうでしょうが、ブラウザもシェアが分散した方がクラッカーが狙いを定めにくくなる、言い換えれば資金や労力を投入しづらくなるので、一応世の中のためになります。
IEをお使いの方は、Chromeなり、Firefoxなり、Operaなり、Safariなりに是非乗り換えましょう。


ところで、Chromeに沸く中で一つ忘れていけないのは、Googleはインターネット上の一大帝国ですが、それは基本的に検索(+広告)と、GoogleEarthなど体力的に他の企業には出来ないであろうサービスでの話だということです。

実のところ、GoogleはメールサービスとBlogで滑ってます(笑)。メールはともかく、GoogleにBlogサービスがあると覚えている人がどれだけいるのでしょうか(ちなみにもっと忘れられていると思われるのが、MSNのBlogですが^^;)。
Chromeにはどうもかなり力を入れているようですが、勝つまでやるとは限らないでしょう。


追記:
「Googleの全ビジネスはブラウザから始まる」――「Chrome」開発の理由

Chromeからの直接の収益はないが「Webがより便利になり、より高速に検索できるようになれば、さらに多くの人がGoogleを利用してくれる」とアプソン氏は期待する。
多くの一般ユーザーは当たり前のようにInternet Explorerを使い、「Webブラウザに選択肢があるということすら知らない」とアプソン氏は言う。「ブラウザって何? という人もたくさんいる。そんな状況を改善したい」
さまざまなアプリケーションがWebに載り始めている今、GoogleはWebブラウザが次世代の“OS”になっていくと考えているのでは――そんな憶測について尋ねらるとアプソン氏は「そんなことは考えたことがない。Chromeは既存のOSに対してのユーザーエクスペリエンス向上を狙ったものだ」と切り捨てた。

適当に意訳してしまえば、IEなんてショボイのに皆が余りにそこから離れようとしないので、Chromeを作り、多くの人たちにとってインターネットをもっと便利なものにしようとしました、ということでしょうか。

 「なぜGoogleが独自でWebブラウザを作るのか。Firefoxのサポートを強化するという選択肢もあったのではないか」――記者からこう問われたアプソン氏は「われわれの考え方をFirefoxに押し付けたくなかったからだ」と答えた。
 「どんなWebブラウザがいいかについて、Mozillaのエンジニアともいろいろ議論してきたが、考え方が違う点もあった。お互いがいろんなアイデアを出し、競争することで、Web環境はより良くなる」
Mozillaとは今後も良好な関係を続けていきたいという。「バックグラウンドのシステム開発などで今後も協力していく。オープンソースに関するコミュニケーションも活発化していきたい。ChromeはオープンソースWebの市場をより広くすると考えている」

要するに、FirefoxのMozillaは、良いものを作れば皆その内分かってくれる程度でやっているのでしょう。そこで、多分Googleは拡張のない状態でも魅力的なものを作らなければダメだと乗り出してきたのでしょう。


しかし、直接の収益はないけれどもWEBがより便利になれば、もっと皆がGoogleを利用するようになるから、とオリジナルのブラウザを作ってしまうなど、何という余裕なのでしょうか。
Googleは社員の食事代がタダだったのを廃止したというニュースが先日流れていましたが、もしかしたら、そのあたりでその費用を埋め合わせているのかもしれません。(笑)


Greasemonkeyスクリプトを「Google Chrome」で利用可能にする「Greasemetal」
私は「Greasemonkey」を使いませんが、早くもこんなものが発表されています。もしかしたらChromeは思ったよりもっと便利になるかもしれません。



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関連URL:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/23/news003.html
http://www.barks.jp/news/?id=1000043073
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/03/news024.html
http://jp.techcrunch.com/archives/20080902giving-google-chrome-a-spin-this-thing-moves-fast/
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/04/news040.html
http://blog.a-utada.com/chikyu/2008/09/post-678d.html
http://zazi.blog.eonet.jp/zazi/2008/09/google-chrome.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/03/news035.html
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080902_google_chrome/
http://satoshi.blogs.com/life/2008/09/google-chrome.html
http://level.s69.xrea.com/mozilla/index.cgi?id=20080904_GoogleChrome
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20379667,00.htm
http://markezine.jp/article/detail/5547

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